先生と王子様と演劇部な私。
 廊下に出ると、少し先で朗先生が待っていてくれた。追いついて、一緒に歩き出す。


 背が高いなぁ、156cmの私はまじまじと見上げてしまう。


「……プッ」


 朗先生はチラリと見たかと思うと、吹き出した。

「何れすか!」

 顔見て笑うなんて失礼なんですけど!

「舌、出てる」

「噛んらんらから、ひからないれひょう!」(噛んだんだから、仕方ないでしょう)


 先生は意地悪そうにニヤリと笑う。


「舌噛んでも噛まなくても、同じだな」
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