このミステリーを読んだ!
【謎解きはディナーのあとで】
もう説明はいらないだろう。

実売181万部で単行本の実売部数歴代首位に躍り出た大ベストセラー。

令嬢刑事の宝生麗子と毒舌執事・影山が数々の事件に挑むユーモアミステリーである。

物語は一話完結の短編形式。

事件発生→聞き込み捜査→影山が麗子に毒を吐きながら推理→解決というのが大体のパターン。

聞き込み捜査のパートでは、麗子の上司・風祭警部を筆頭に、どこかズレた容疑者や目撃者らが登場し、麗子とコントのような掛け合いを展開する。

個人的にはこういった演出はうれしい。

聞き込みのパートと言えば、ミステリーでは退屈な部分である。

「その退屈な部分を耐えて読むからこそ、事件解決の爽快感が得られるのだ」

とか

「受け身にならずオマエも一緒に推理せんかい」

という意見もあるだろうが、作者が退屈を紛らわすためのサービスをしてくれるのなら、こんなにありがたい話はない。

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