このミステリーを読んだ!
確かに描写はそれほど細かくはないし、平易な(または砕けた)文体であるが、必要最低限のことはしっかり書いてある。

大体が分かりやすいということは、低級ということではない。

それどころか、ユーモラスな掛け合い(もしくはツッコミ)の中には、膝を打ちたくなるような言葉の仕掛けもある。

第二巻に収録されている【聖なる夜に密室はいかが】では『バスを降りそこね、路線一周』という事象が、事件の展開とつながるという構成になっている。

これなんかはプロットをきっちり練った証拠。

薄っぺらいとは、絶対に言えない。

さて、ミステリーといえばトリックである。

そのトリックであるが、盲点をついた心理トリックが多数。

専門知識がなくても挑めるトリックは、良質なトリックと言えよう(ガリレオは例外)

なのにトリックは大したことないとネットやア〇ゾンのレビューで言ってる輩には、コロンブスの卵という言葉をくれてやればよろしい。
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