僕の道に
なんだコイツ!!
『凄いイメージ崩れたわ。』
「それはどーも。」
『可愛いくねー。』
「カッコよくねー。」
ああああ!
なんだこの変なやつは!
俺のあの、トキメキを返しやがれ!!
「始業式やっから、廊下並べー。」
先生が声をかける。
あ……今日から新学期か。
すっかり忘れてた。
俺は立ち上がり、廊下に行こうとする。
「おい、童貞。」
その呼び名はやめろ。
「無視?」
『うるさい。童貞言うな。』
「上田蒼空。」
…………は?
「あたしの名前!まだ言ってなかったでしょう?」
そう言って微笑んだ彼女に、俺は顔を赤くさせた。
上田…蒼空か……。
「さ、自己紹介も済んだし!並ぶよ童貞くん!」
『うるせえっ!』
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