僕の道に

ニコニコとして入ってくる上田。

黙ってりゃ可愛いのに。


「おい蒼空!お前日直だぞ。」

「え…?あ、本当?よろしくね、石倉くん。」


猫被りやがってえええ!

何が石倉くんだ。

初対面の奴に、童貞だのなんだの呼んでたくせによ。


「おー日直!いきなりだが、全員分のプリント刷ってきてくれ。」


面倒くせー…。

俺は、上田を行けよという目で見る。

すると倍の睨みで帰ってきた。


『行ってきます…。』

「おー、頼んだぞ。上田、お前も行け。」


ほーら、見ろ。


「あ、はい。」


やばい。これはキレられる。

俺達は廊下を歩き、職員室を目指す。


「アンタさー、なんであそこで“俺一人で大丈夫です”って言えなかったわけ?超有り得ないんですけど。」


ほらきた。

申し訳ないと思ってますよ。



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