僕の道に

中森も同じサッカー部で、FW。

中森は誰よりも大人で、嫌なやつの前でも普通に接せる。

長身に甘いマスク。

女達は中森にメロメロ。


「お!中森ー!そういやお前、FW3位だったって。下手になったんじゃね?」


ほら、こうゆうとこ。

俺達は月に一回、守備の位置ごとに試験をする。

そして順位をつけ、その上位の奴がレギュラーになれるのだ。


「そうかもね。浅瀬は?また1位?」

「当たり前っ!早く俺を抜かせよなー!」


うざい。

中森は顔色を一切変えず、笑顔で話している。


「あ、石倉。先生が呼んでいた。俺も呼ばれてるから、一緒に行こう。」

『あー…マジ?行く。』


俺は中森と一緒に教室を出る。

助かったー……。


『先生って、顧問?』

「悪いな。実際は呼ばれてないんだ。」


え?呼ばれていない?



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