僕の道に

黙っていればカッコイイ奴。


「けど、本当にサッカーは上手いよ。」


大人な対応に少し戸惑う。

中森は悪口を好まない。


『まあ…サッカーはね。』

「クスッ…認めたくないんだろ?」


見透かしやがって。


『まあ嫌いだし。』

「わかるけどね。俺もあんまり好ましいやつじゃないんだけれどね。」


そりゃあそうだ。

フッと中森を見ると、煙草を取り出す。


『俺にもくれよ。』

「はい。」


未成年は禁止。そんな事、百も承知だって。


『久し振りに吸ったなー…。』

「部活やってるもんね。」

『お前もだろ。』


中森はヘラヘラする。


『で?いつも浅瀬と1位を争ってるお前がどうした?』


俺は少し気を使いながら言う。きっと煙草を吸うって事は、相当イライラしてるんだと思うけど。



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