僕の道に

俺、初めて女に目を奪われた。

可愛いなって。

なのに………。


『不良少女…。』

「だから滅多に、学校来ないんだよな。まあ実際、不良少女って言っても普通の子だよ。」


本当か?

俺が出会ってきた中で“不良”とつくもので、普通だった子いないぞ。


「ほら、席付け。先生来るぞ。」


中森はそう言い、自分の席に座った。

俺も座りたいけど、上田がいる。それも浅瀬と話してるしさ。

近寄りがたいなー…。

まあ、いっか。

俺は無言のまま、席に着く。

それにしても、楽しそうに話してるな。

よく浅瀬なんかと話せるな……。


「あ、俺トイレ行く。またな!」

「うんっ。」


浅瀬が教室を出て行く。

………やば、上田可愛い。


「チッ。」

『は!?』


俺は思わず声を出す。



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