大好き。
「だからっ……あたしの気持ちは覚えといてください」
サッと立ち上がる。
「じゃ、じゃあ帰るから」
「あ、あぁ…」
いまだに困った顔をする水城。
「困んないでよ。今まで通りでいいから」
「……あはは、了解」
苦笑いする水城にニッコリと笑いかけて、部屋を出る。
「あ…送ってく」
「いいよ。別に」
強引に送られそうだから、急いで玄関を出た。
「わっ…」
玄関を出て水城の家を曲がったら、誰かにぶつかった。
「ご、ごめんなさい」
「あぁ……俺の方こそごめんね」
ふと顔を見てみたら、どこかで見たことのある顔だった。
茶髪の髪は綺麗な感じに盛っていて、嫌な感じがしない。
顔も俗にいうイケメン。
水城とはちょっと違う感じに整った顔だった。
「…どうしたの?大丈夫?」
「な、なんでもないです」
ぺこっと頭を下げて、急いで走り去った。