大好き。


xxx



「優ちゃん」



「あれ……大翔先輩」


放課後になって、校門のところを通ろうとしたら大翔先輩がいた。



「待ってたんだよ。……一緒に帰れるかな」



「え、えっと…」


ちらっと真奈を見ると、ニヤニヤしながら“がんばれ”と口ぱくで言われた。





「……はい。大丈夫みたいです」



「真奈ちゃんは?」



「わたしは結構です、塾があるので」


真奈、塾なんてやってないじゃん。


なんてひねくれた考えを消して、大翔先輩に集中することにした。




「じゃあ帰ろっか、優ちゃん」


……。



「は、はい」



「優ちゃんの家ってどこらへん?送ってくよ」


大翔先輩がそう言うと、あたしが指さした方へ歩き出した。
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