大好き。
「今日ね…」
と言って話し出す大翔先輩の声をボーっと聞いていた。
今日は、水城にちょっと無理させちゃったなぁ。
明日からはまたいつも通りに話せるといいんだけど。
……あんな態度とられたら、こっちだって必要以上に意識しちゃうじゃん。
「…優ちゃん?」
「えっ?はい」
「聞いてる?」
……全然聞いてなかった。
「ご、ごめんなさい」
「ううん。いいよ、別に」
あ゙ぁ……。
大翔先輩に集中するって決めたのに。
「あっ先輩、ここです」
「うん、じゃあまたね」
「はい。ありがとうございました」
ぺこっとお辞儀をして、家に入る。
なんか……大翔先輩には悪いけど。
大翔先輩をすすめてくる真奈にも悪いけど。
あたしは水城が好きなんだ。
「よしっ」
明日からはいつも通りできるように頑張ろ!