大好き。
「…目瞑って」
素直に目を瞑ると、唇に柔らかくて温かい感触がした。
「……優…愛してる」
耳元で聞こえる低い声と、至近距離で見つめ合うのとで頭がクラッとする。
初めて呼び捨てされたし…二回目のキスをして気分が上がる。
「……ちっ」
急に止まったかと思ったら、舌打ちをして立ち上がった。
「……お前…そこで何してんねん」
ガチャっと扉を開けて、防虫スプレーを構える。
「ちょっ…防虫スプレーはヤダ!」
そこには、大翔先輩がいた。
「いや、ほら。俺のおかげでくっついた二人だし…弟のラブシーンて見てみたいじゃん?」
「いい加減にしぃや、変態が」
「お兄様に向かって変態とは何だ!」
言い合いを始める二人をボーっと見る。
……せっかく気分上がってたのになぁ。