ヴァンパイアと人魚姫
それから俺は女の人に会うようにしていた。


そして会ってから1年くらいして、俺はずっと抱いていた疑問を口にした。


「ねえ?なんでいつも海に向かって歌うの?」


そう聞くと女の人はピクリと反応をした。

「そうね、信じてもらえないかもしれないけど…私の娘は人魚なの。」


一瞬俺は耳を疑った。


「人魚…?」


「そう。私は人魚と恋をしてしまったの。その時に生まれてきた私の娘…。あなたと同じくらいの年の女の子なのよ。」


寂しそうに微笑んできた女の人を見て、俺はその人魚に会ってみたいと思った。


その後も、俺はその女の人に会いに行っていた。


そして、俺が8歳になった時父親が聞いてきたんだ…



「何故、人間なんかと話をしているのか?」と…
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