新月の夜
す。お姉ちゃん素直ですから。」
「蘇ってきた、直ぐに駆け付けた日のキオク。万里のお母さんに頼んで二人きりになった。万里は棺の中にいた。触っても冷たくて、呼び掛けてもあのいつもの優しい声はなかった。泣きじゃくり、何度も万里にキスをした。泣いて泣いてぐったりして、万里に、泣かないの、悲しくなるじゃない。キス嬉しかった。ファーストキスだね。へへ。恥ずかし〜い。でも、何て幸せな日。って優しく抱きしめられた気がした。万里はついている。今はそう思うと落ち着くんだ。後ろにいたり、絢美のそばにいたり、何かあると、ダメだよ。って言われてるような気がする。」
「…お姉ちゃんはそんな人です。お兄さんのそばにいます。大好きな、1番大切な人でしたから。」

亜希は史奈ににっこり、

「邪魔してごめん。絢美の所へ行って来ます。絢美、本気で4人分料理作ってるから、できましたら呼びますので、覚悟してください。」

と言って、キッチンへ、


二人きり。あつきは、

「史奈、愛してる。」

史奈は、

「私もよ。あつき。」

あつきは、

「キスしていい?まだ早いかなぁ。」

史奈は、

「いいよ。私もキスしていい?」
「お互い様だね。」

チュッ。

×××

「キス上手いね、あつき。」
「ん?史奈だから。絶対他だとできないよ。史奈だけのものだから。」


キッチン、亜希は、携帯をいじっている絢美にぎゅっ。

「麻友美さんですか?」
「お…お兄ちゃん!?」

亜希は、

「あつきの事だね。」
「うん。」
「報告ですか?」
「…だってお兄ちゃんかっこよかったもん。明日驚かした方が面白いのに。」
「…お兄ちゃん性格変わったね。」
「どういう風に?」
「あかぬけた。」
「そう見える?」
「うん。お兄ちゃんが私のお兄ちゃんってわかったから?」
「そうかもね。それに、あの6人との出会いもあるかな。」

絢美はドキドキして、

「麻友たんの事好き?」
「好きですよ。よくわりましたね。」
「…お兄ちゃんダメだよ。麻友たんには…。」
「知ってます。悠太君でしょう。奪いはしないですよ。負けは素直に認めてますから。ただ。もう少し早く出会っていたら抱いていただろう。」
「…お兄ちゃん?」
「まぁ、気
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