新月の夜
にせずにいきましょう。」

ぎゅっ。

「あちらは御曹子。こっちはサラリーマンの息子。太刀打ちできないよ。」
「……。」
「お姉さんの料理焦げるよ。」
「あ〜、危ない…。」

亜希はくすくす。

「お姉さんに焦げたのあげれないよ。」


受信メール:

To.
絢ちゃん。

本文.
私らのマネージャーさんがどうしたの?ってお兄さんも、もとからかっこいい人だと思うよ。はしゃぐ時ははしゃぐけれどちゃんと意見は持ってるし。表裏はっきりしているからさっぱりした感じ。真ん中のお兄さんにメロメロな絢ちゃんが下のお兄さんがかっこいいいいなんて言うってことは何かあったのね?何何何〜気になるぅ〜o(≧〜≦)o


食事、

「わ、おいしい!?全部作ったの?」

あつきは、

「あ〜やの料理はすごいんだ。」

亜希は、

「毎日私達の分を作る為に努力は惜しまない。」

絢美は、

「お兄ちゃん達には栄養をたっくさんとって欲しいもん。気を抜けないですよ。」

史奈は、

「優しいね。」
「へへ。」

にこにこ。

「…あ〜や、史奈にくっつくつもりだろ。」
「ばれた?」
「……。」

史奈は、

「いいよ。こんなかわいいコに気に入られたら最高ね。私、双子のお兄ちゃんしかいないから。」
「…初耳だ。」

あつきは言う。

「あれ、言わなかった?二人組に入るのが悪くて、近所の優しいお姉ちゃんの所へ。お姉ちゃんもお兄さんと年が離れてるから打ち解けて…。」

亜希は、

「万里は本当に幸せ者だ。」
「…そんな。」


食べ終わったら。

「…兄さんごめん。いいの?行って?」
「いいよ。」
「…いいのかなぁ。」
「まとめておく。一番難しいのはあのわがままなお坊ちゃんくらいだよ。」
「悠ちゃんいい人だよ。ちゃんと意見を持ってる。」
「母さんと関わりがあるとは思ってなかった。」

あつきが言うと史奈は、

「どういう事…ですか?」

亜希は、

「とあるメンバーの事。わかりますよね。あつきの仕事。」
「はい。」
「その中にとある御曹子がいまして。目立つのが嫌いで隠してますけど。」
「…。」
「根はいい人なのですけど、わがままな部分もあって
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