新月の夜
すごく癒されて。後になって忘れられなくなった。仲間にはもちろんちやほやされました。半年近く経って、再会した時、もちろんあさみは走って抱き着いた。…だんだん付き合ううちに、呪いの不安があった。手をなんて出せなかった。それがあさみにとって不安にさせていた。あさみの涙を見た私はそれまで抑えていた感情を全てあさみに押し付けた。全てを捧げたあさみはきれいでした。穏やかな笑顔で微笑んで。眠ってる私に、ずっと一緒にいようね。とキスをする。」
「それから私は、それまで以上に美しくなったあさみに会うと、おんぶしたり、肩車したり、あさみは喜んでいました。でもある日、公園ではしゃぐ知らない子供達を見て。いつかほしいねと。…望んでいる。この無垢な女性を傷つけるのは私だ…。不安だった。気付いていなかったけれどその時にはもうあさみのお腹の中にいた。しばらくして、あさみに異変が見られるようになった。」


顔色が悪い。

「体調悪かったらいいのだよ。」

あさみは、

「平気。会うの楽しみだもん。それだけでいいの。…ふぅ。いつもおんぶしてもらってるからかなぁ。歩かないと。」

そしてある日、電話が鳴る。

「もしもし?」
「…会いたい。今日、少しでいいから。お願い。」


「私は、仕事終わりにあさみに会いにいった。いつものようにキスから始まる。そして、告げられた。不安。うまく言えなかった。」


「…嬉しいよ。」
「…うそつき。嬉しくないのね。」

涙。

「違う…。」
「うっ!?」

吐く。

「大丈夫…?」
「…いらない。偽善なんていらない。」


「あさみは帰って行った。そして姿を消した。次の日、未亜に殴られてそれを知った私は、自分の過ちを責めた。家を出ることは育てること。あさみは望んでいましたから。子供とあさみが欲しい。会いたい。誰が何言おうとあさみをもらう。直ぐに指輪を探しに。サイズぐらいはわかる。記念日にお揃いの指輪を買った。そして役所へ行き、婚姻届を貰い、書いて、判を押して、封筒に入れて、いつも持ち歩いた。お揃いの指輪は、ネックレスにつけていつもかけていた。いつも捜していた。帰ったらぐったりして、すぐに寝てしまう。そんな毎日でした。追い撃ちをかけるように、両親は縁談を持ち込む。24.5でしたから余計かも知れない。
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