新月の夜
怖い。見てしまったの。お姉ちゃんに子供がなかなかできないから、鎖に繋いでまで抵抗させずにカラダを奪ってる。まるで野獣みたい。知ってる、お姉さん不妊症なの。だから強引にしてまで作ろうとしてる。」
「…ばかな。」
「お兄ちゃんに注意したらきっと余計お姉さんを苦しめる。見に行く。葉香は大人しくしてるんだ。いいな。」
「お兄ちゃん…お姉さんと恋人だったの?」
「違うよ、なっちとよっちとみぃの関係。」
「…なっち?」
「葉香もきっと分かる。あいつだよ。よくお兄ちゃんと遊んでる男。」
「…何となく。」


義人は仕事終わりに実家へ。

「お兄ちゃん、来てくれたの?」

妹が迎える。義人は妹にハグ。

「葉香、元気してたか。」
「…うん。(内緒だ)」

みのりが来る。

「よっ…義人くん。」
「こんばんは。みのりちゃん、相談がある。」
「ん?」


二人きり。

「みぃ、どうだ?」
「…よっちこそ。」
「まあまあだね。相変わらずだよ。よっち最近色気付いてない?」
「そうか?なっちは?」
「…独身のはずだ(嘘=当時子供一人と妊娠中)」
「まだつるんでるの?」
「そうだね。」
「…変わらないね。」
「…みぃ、素直になれ。」

みのりは義人に抱き着き、

「…助けて。」
「わかってる。」
「よっちに助けを求めるのはおかしい。…よっちだったらよかった。」
「…みぃ。」
「ごめんね。私が弱みを見せてるなんて。」
「…無理しないでいい。」


「…止めて下さい!…いやっ!」

ベッドに鎖で繋がれてるみのり。全裸。みのりの感覚は麻痺。すぐに濡れる。

「よくできたカラダだ。儀式だよ。みのり。」

兄はみのりに全部の体重を乗せる。

「や…やぁん!!」

毎日の事で涙も枯れて出ない。みのりは気を失う。


未亜の妊娠発覚の次の日、義人は未亜と実家に向かう。(未亜の両親には前日に連絡。後日伺う了承を得た。未亜の両親は喜んでる)
車中でもラブ×2。信号が赤になると二人は甘いキスを交わす。

「あのね、あさみの感じた事、今ならわかるわ。本当、義人の子供産めるなんて幸せ。怖いけど、義人の子供だから平気。」
「ついている。だから安心して産んで欲しい。ナオキに聞く事、多くなるだろ
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