新月の夜
よ。仲間がそうさせたの。義人君にはなっちがいる、奥さんには妹さんがいる。刺激できるからいいんだよ。」
「なっちって誰だ?」
「義人君、いや、よっちの大事なお友達だよ。」
「友達?」
「よく遊んでた人?」
「いつものように仲良くしていましたから。」
「…何か、格式が違うとか。」
「特別扱いされるのは嫌な人。何も考えずに、仲良くいれるからずっといれた。重圧から逃れられる関係。」
「重圧から逃れる?」
「…今まで重圧に押し潰されていた。…こんなダメな夫に付いて来てくれるか?」
「はい。」

キス。


日曜日、あさみとナオキは悠太をあやしている。いちゃいちゃ。悠太は、腕をばたばたさせている。ナオキは悠太を抱いて、

「抱いて欲しいの?」

悠太は喜ぶ。

ベルが鳴る。悠太を抱いているナオキは、モニター見に行く。と言い、玄関へ。義人と未亜だ。ナオキは、

「すぐ開ける。…少し待ってくれ。…首のすわってない悠…が。」

開ける。

「よ!子供見に来た。」
「…ありがとう。」
「邪魔した?」

未亜が言うと、

「仕方ない、入れないとあさみが怒る。」

そこへ、

「きゃあ、かわいい、今何か月?」

ぷにぷに。

「すごいねぇ。なっちパパだねぇ。」
「み…みぃ!?」
「来ちゃった。」

にこっ。

「……。」
「いいぢゃん。弟のお嫁さんの妹さんに会いに来たらいたのだもの。」
「…付属品か。」
「なっちにも会いたかったよ。いろいろと聞きたい。」

奥から、

「パパは〜?」

和也が来る。

「ち…ちょっと、和!?」

あさみも追って来る。あさみは和也を捕まえて。

「駄目でしょ。」

和也は見慣れないみのりに人見知り、あさみの裏に隠れる。

「お姉ちゃん?」

みのりは、

「若い!写真よりかわいいわ。」

きょとんとするあさみ。ナオキは、

「前に言った幼なじみ。義人の義姉だ。和也、おいで。」
「……。」

(じ〜)

あさみは和也を抱っこして。

「パパに従うの。」

和也は、

「恥ずかしい。」

顔を隠す。


居間。招き入れる。みのりは和也に、

「いくつ?」

と聞く。和也は、
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