新月の夜

結衣は、

「さなえ先輩の為でしょ。私はあっちゃんと同級生だし、旦那はさなえ先輩と同級生でしょ。だから余計仲良しなのよ。お互い知ってるから。助ける事ができる。音合わせもあっちゃんのフルートとさなえさんのサックスがあるから安心できる。」
「そうだな。」

結衣は抱っこをせがむ小さな女の子を抱いて、

「時には強引さも大切だけど、やさしさ、気配りも大切よ。今が大切だから。強引な部分あったよね。佳史。」

最初に抱いた経緯を思い出して、

「…ごめん。あの時は…。」


夏菜たちは回っている。麻友美たちは、

「いい夫婦だね。」

繭子は、

「だから夏菜が好きなんだよ。」

沙織は、

「なっちゃんって確か兄弟多いよね。」

美里は、

「６人。」
「多っ！」

悠太たちは言う。麻友美は、

「…多くても問題あるみたい。」

沙織は、

「聞いた事ある。なっちゃんの一番上のお兄さんとお姉さんが父親から勘当されてるらしいね。母親とは会うけど。父親は怒ってるらしいね。なっちゃんも幼い頃の話で何故だかわからないらしい。」

誠治は、

「複雑なんだ。」

麻友美は、

「なっちゃんとしては父親のいないうちは会えるから嬉しいらしいけど。」


”大学部、短大部１年生の役員６人、〇〇に来なさい。”

放送。

「へ？」

６人はびっくり。

「いってらっしゃ〜い。」

繭子たちは言う。

「祐貴、ごめんね。近くで待ってて。」

「うん。いいよ。近くまで行く。」

そして、呼び出しの場所へ。


「失礼します…。」

ドキドキ。

入る、
中にはａｙａが一人。

「…え？」

戸惑う６人。ａｙａは麻友美に、

「あなた歌上手いですね。一度組みませせんか？」
「え…。」

麻友美は言うと。

「いきなりでごめんなさい。あなたの声に惚れたの。」
「…そんな。私はそんな…。」
「いえ、あなたには才能があります。それを引き立てるのは皆さんです。企画だと聞きました。勿体ない。きっかけだと思うの。」
「…。」

沙織は、

「麻友なら大丈夫よ。みんな大好き。」

悠太は、

「弟と約束したのじゃないのか？夢を