新月の夜
ナオキとあさみの裏側で動いていたこと
悠太は家に帰る。

「おかえりなさい。」

未亜が出てくる。

「おばさん!?」
「家の事は娘達と義人に任せた。入りなさい。夕食出来てますよ。」
「……。」
「これでもミーハーな娘達を止めるの大変なんだから。義人はまだ駄々こねている娘達に頑張ってるのじゃない?」
「…はぁ。」
「連れて来たらあのこらは悠にキスするよ。」
「…嫌だ。」
「年頃の娘達は悠の事だぁい好き☆だから。」
「…はぁ。」
「一緒にいるだけでも嫉妬してるのに。」
「……。」
「長男も誰か紹介してって。」
「……。」
「ねぇ、悠は彼女いるの?」
「……。」
「いるのね〜。いいのよ、あさみなんか16で。」
「いたとしても言えますか?」
「誰に知られたくないの?ナオキ、それともあさみ?それとも和ちゃん?」
「……。」
「モテてもいいのよ。悠ちゃんかわいいもの。まさか誰にも言えない人?…不倫とか。」
「それはない。…母さんにも兄さんにもばれてる。父さんだけ…知らない。…あんまり周りには知られたくないんだ…。伯母さんは、僕の仕事知ってるでしょ?」
「うん。知ってるわ。」
「…後で話すよ。」


居間。父と兄がいる。父は、

「女の子だ。」

にこっ。

「母さんは?」
「元気だ。本当はお前に来て見て欲しいらしいけれど無理なら仕方ない。強要はしない。」
「…僕だって行きたいよ。母さんも心配だし赤ちゃんも心配だ。」
「まぁ、食べなさい。後でじっくり。」


食事の後。

「うわぁ…この子が…妹?…かわいい。」
「だろ?実物はもっと愛らしいぞ☆」

父は惚気る。

「…デレデレしすぎ。」


悠太は部屋にいると、未亜が来る。

「彼女だぁれ?」
「…逃げれたと思ったのに。」
「私が忘れるとでも?」
「伯母さん…教えるよ。ただし、交換条件は伯父さんとの馴れ初め。」
「いいの?義人の駆け引きに引っ掛かった話して?」
「…?」
「脅されてセックスさせられたの。」
「…なんて人。」
「あさみが妊娠して逃げたの聞いてる?」
「…はい。」
「ナオキが許せなかった。あさみの妊娠を知らずに、ただ寝て捨てられたと思ってた私はナオキを避けた。殴った。ナオキの味方の義人にあさみの居場所を聞かれたわ。敵だと言い
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