新月の夜
とより何故坂井君が知ってるの?」
「え…。」
義人は、
「彼は悠と知り合いですから。殴った事もありますよね。」
「そ、それは…まさか社長の息子さんだと…知らなくて…ただ…麻友をたぶらかして…苦しめて…力ずくで強引にカラダ奪って…なんて…思った…泣いて、涙が枯れて、ぐったりして…眠っている姿を見たら…そうさせた憎い男をとっちめる…麻友と特に仲良しな弟に聞けば…彼氏で…指輪も貰って…麻友はけなげに…指輪を触っただけで…甘い声を出す…戻れなくさせた…なんて。歌う事が好きで、路上で歌っていたかわいくて純粋な麻友を一夜にして陥れて…無理矢理抱いて…戻れなくさせたなんて考えたら憎くて憎くて仕方なかった…。」
「聞けば聞く程悠は嫉妬深いですねえ。」
「…弟?」
義人は、
「妹を奪った男は憎いということですね。」
「えぇ!?」
「……。」
奈央は兄を見て笑っている。甘えている。
「本当、奈央はなついていますね。怒ったらしゅんとしますよ。ふふふ。悠はいい男です。赤ちゃんな頃から知っていますけど本多家のカオしてます。坂井さんも見たでしょう?うちの嫁さん。どことなく似てませんか?本多家を継いでいる義弟というか、妻の弟も似たカオしています。そうですね、奈央は本多家のカオです。世の中は狭くて、坂井さんの妹さんを妊娠させたのは社長の息子。奥さんを妊娠させた社長を憎んでいた姉は社長の幼なじみと結婚した。」
「……。」
「運命って不思議です。奥さんの逃げた先に助けられた人の子供が悠らのマネージャーをしてる。引き寄せられたように。」
(祐の彼女…の兄弟。)
「きっとそうして回っていく。」
そこへ、
「坂井君、そろそろ行きましょう。」
あさみが来る。
「もう…奈央ったら離れないんだから。」
奈央は兄に甘えている。
「ごめんね、うちまで送らせて。ねえ奈央、そろそろママのところへおいで?お兄ちゃん運転できないでしょ?」
奈央はあさみを見つめる。
「大丈夫よ、お兄ちゃんもいるから、ね?」
奈央は、じゃあママでいいってカオをする。あさみは兄から受け取り、奈央を抱く。
なでなで、
「いい子ね。今日は悠に、お兄ちゃんにパラダイスね☆」
奈央は悠太の名前を聞いても喜ぶ。わかっているよう
「え…。」
義人は、
「彼は悠と知り合いですから。殴った事もありますよね。」
「そ、それは…まさか社長の息子さんだと…知らなくて…ただ…麻友をたぶらかして…苦しめて…力ずくで強引にカラダ奪って…なんて…思った…泣いて、涙が枯れて、ぐったりして…眠っている姿を見たら…そうさせた憎い男をとっちめる…麻友と特に仲良しな弟に聞けば…彼氏で…指輪も貰って…麻友はけなげに…指輪を触っただけで…甘い声を出す…戻れなくさせた…なんて。歌う事が好きで、路上で歌っていたかわいくて純粋な麻友を一夜にして陥れて…無理矢理抱いて…戻れなくさせたなんて考えたら憎くて憎くて仕方なかった…。」
「聞けば聞く程悠は嫉妬深いですねえ。」
「…弟?」
義人は、
「妹を奪った男は憎いということですね。」
「えぇ!?」
「……。」
奈央は兄を見て笑っている。甘えている。
「本当、奈央はなついていますね。怒ったらしゅんとしますよ。ふふふ。悠はいい男です。赤ちゃんな頃から知っていますけど本多家のカオしてます。坂井さんも見たでしょう?うちの嫁さん。どことなく似てませんか?本多家を継いでいる義弟というか、妻の弟も似たカオしています。そうですね、奈央は本多家のカオです。世の中は狭くて、坂井さんの妹さんを妊娠させたのは社長の息子。奥さんを妊娠させた社長を憎んでいた姉は社長の幼なじみと結婚した。」
「……。」
「運命って不思議です。奥さんの逃げた先に助けられた人の子供が悠らのマネージャーをしてる。引き寄せられたように。」
(祐の彼女…の兄弟。)
「きっとそうして回っていく。」
そこへ、
「坂井君、そろそろ行きましょう。」
あさみが来る。
「もう…奈央ったら離れないんだから。」
奈央は兄に甘えている。
「ごめんね、うちまで送らせて。ねえ奈央、そろそろママのところへおいで?お兄ちゃん運転できないでしょ?」
奈央はあさみを見つめる。
「大丈夫よ、お兄ちゃんもいるから、ね?」
奈央は、じゃあママでいいってカオをする。あさみは兄から受け取り、奈央を抱く。
なでなで、
「いい子ね。今日は悠に、お兄ちゃんにパラダイスね☆」
奈央は悠太の名前を聞いても喜ぶ。わかっているよう