新月の夜
い。お兄さんが過保護な程愛情を注ぐのがわかるわ。私も妹に過保護よ。妹の彼氏は憎くて。でも、離したら妹が堕落していく事くらいわかってた。妹は依存してた。真っ直ぐに好きで、側にいるだけで甘えるの。結婚していくら辛くても楽しそうに話す。」

未亜は麻友美のお腹をさすって、

「よしよし、いい子ね。」

耳をお腹に当てて、

「小さいけど心臓の音が聞こえる。きちんとしてるわ。落ち着いているみたい。どっちかなぁ。ふふふ。」

麻友美は幸せなカオをする。

「甥っ子の事、好き?」

麻友美は頷き、

「はい、一緒にいるとホッとするんです。最初は大っ嫌いで、強引で、嫉妬深くて、何度も疲れていたのに、離れなくなっていました。普段は優しいですし、しっかり者です。一緒にいて幸せです。お腹に赤ちゃんがいるとわかった時、大好きな人の子供に嬉しかったです。私は、悠太さんの遺伝子を残せて嬉しいです。」

キュッ。

悠太は思わず麻友美を包み込む。振り向く。悠太は麻友美の髪を撫でて、

「あまりにもかわいいから抱きたくなった。」
「…もう、嘘つき。」
「かわいいよ。」

お腹さすり、

「ママかわいいね。」
「…恥ずかしい。見られてるのわかってるの?」
「わかってる。そこまでバカじゃない。」
「だったらやめて。場をわきまえて下さい。」
「さあね。」

兄は悠太をつまみあげて、

「妹ですからね。」

威圧。

「は、はい…。」
「ふぅ…気を抜いているとこうですから。許したとはいえ、かわいい妹をむやみに汚されたくないですから。」
「…すみません。」

あさみは、

「揃ったから食べましょう?後でお姉ちゃんからのケーキもあるし。」

未亜は、

「ほとんど多岐のおごりだけどね。」
「伯父さん?」
「今日は行けないからかわりに祝って来てってさ。また行きなさい。おじいさんが足腰が少し悪いから。かわいい孫の相手を見たいでしょ?」
「はい。」


母は麻友美の側に。(麻友美がかわいくて仕方ない)兄は悠太の隣。(監視係)

「ゆっくり食べてね?」

奈央は眺めている。

「……。」
「奈央はやわらかいご飯で我慢してね?」
「……。」

未亜は麻友美に、

「そのネックレス、悠
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