新月の夜
と囁き、麻友美は両親に頭を下げて、

「私からもよろしくお願いします!祐貴の性格はわかっています。心優しくて家族想いで、誰からも愛されています。祐貴が何かあれば私からしつけますから。」
「麻友ちゃん…祐ちゃんそんな事しないよ。」

絢美の母親は、

「ご兄弟?」

麻友美は、

「弟です。弟に何度助けられたものかわかりません。」
「姉さん、僕の方が何百倍も助けられてばかりで、僕なんて…。」

絢美の両親は、

「娘をよろしくお願いします。娘をかわいくしたのはあなたね。恋をして、かわいくなる。甘えたり求めたりして女の子から女性になる。もうあなたは女性よ。」
「…ママ。」
「ふふふ、いい収穫をしたわ。絢美の彼氏と会えるなんて。何センチあるの?背が高いね。」
「…190少しあります。」
「高いね。すごい身長差じゃない。絢美は?」
「…低いから言いたくない。」

麻友美は、

「絢ちゃんは私と同じくらいだよね。仕方ないよ。うちで一番伸びたし。…小5くらいまでは勝ってたのにな。いきなり伸びたから…。」

悠太は、

「両親と食事でもしませんか?呼び出すくらい簡単にできます。母も喜びます。」
「本当に?忙しくない?」
「今日は休みです。土日は基本的に休みですから。兄も妹に付きっきりでたいてい家にいます。」
「彼女はいないの?」
「いないらしいです。それより妹なつかせるのに苦労してます。母と私はにこにこ機嫌いいのに兄と父には自らは寄りません。抱いてやっとなつくくらいで。しかも機嫌悪い時に抱きでもしたら叫ばれます。電話してみます。」


「もしもし?悠太、どうしたの?も、もしかして!?」

母は焦る。

「まだです。父さんいる?」
「いるけど。」
「代わって?」
「はい。ナオキさ〜ん、悠から電話よ。」

漏れてる声。父が出る。

「どうした?」
「きゃあ!!」
「…奈央がいるね。」
「…ああ、悠太の名前を聞いたとたん走って来てさ…。」
「きゃっきゃっ♪」
「抱いてほしいのか?」
「よし。」
「きゃっ♪」
「奈央、元気か?」
「きゃん♪」
「そうか。パパは?」
「抱いてるから聞いてます。」
「父さん、みんな昼あいてる?」
「ああ、大丈夫だ。どうした?」
「母さんの
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