新月の夜
ていきます。」

麻友美は祐貴に、

「素直にいけばいいじゃない。未来は明るいよ。今はシークレットでもね。」
「……。」

亜希は、

「好きなら好きできちんと言えば伝わります。少しずつでいいから話していけばいいんじゃないかな？」

あつきは、

「誰でも緊張するさ。私だって嫁さんの家に挨拶行ったときはガチガチでさ。隣の人にまで殴られそうになったから。」
「あ…。」

史奈が言おうとすると、

「嫁さん、隣人さんにも溺愛されてまして。愛され上手です。」

悠太の母は、

「そう見えるわ。かわいいもの。一途で、母親になって最初は戸惑っていたけど素直だからだんだん覚えていったもの。女の子かわいいね。ほら甘えてる。ふふふ。」

絢美も兄らに流されて、というかいつ聞かれているかわからないので、

「祐ちゃん、私がもし彼女だったら、ぎこちなくても、それだけで幸せだよ。好きだったら。それがすごく男らしく。凛々しいから。私はいつ言われるかわからないけど、それだけで幸せなんだろうなって。女で良かったって、女冥利に尽きるというか。でも、側にいるだけでも幸せかな？恋をしたらそうだと思う。上手いからいいとか、そんなのないよ。上手過ぎたら、慣れてるのかな？って不安になるよ。祐ちゃんは祐ちゃんらしくいればいいよ。それを望んでいると思うよ。」
「……。」

本当は祐貴はその言葉が嬉しい。
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