新月の夜
一つ恨んでなんかいません。お義父様、一緒に暮らしませんか?私に出来る事はこれくらいしかありません。親不孝な私でごめんなさい。和也をもっと指導して、まだ甘えん坊な奈央を抱いて、悠太と麻友美ちゃんも愛してください。家族を愛して頂けるならどれだけ私を虐げても構いません。たくさん話をしたいです。お願いします。」
祖父は、
「こんな私でも大丈夫なのか?」
「お義父様です。ほら、奈央を抱いて下さい。奈央もおじいさんに甘えたいでしょう。」
「あさみさん…。」
祖父は奈央を抱いて、
「じぃじだよ。」
と優しく抱く。
「じ…じ?」
「じぃじだ。」
にこっ。
「…母さん。」
「責めても誰も救われない。わかって?あのね、悠のキモチ、私の為に言ってくれて嬉しかった。ありがとう。私にとってかけがえのない息子よ。」
麻友美は、母は本当は思い出した恐怖から震えていることに気付く。
「…お義母さん?」
「赤ちゃん抱かして?孫だもの、抱きたいわ。」
「…はい。」
赤ちゃんを抱く。すやすや眠っている赤ちゃん。
「いい子に育つのよ?」
髪を撫でる。
帰りの車の中。ナオキはあさみに、
「強がってたね。震えてた。」
「……。」
「麻友美ちゃんは気付いていたみたいだ。」
「だって…ナオキさんに、悠に、麻友美ちゃんに、あんな真実知れたら…。」
「ごめん…父さんが襲ったなんて…気付いていた。誰かに襲われた形跡。思い出させるのが辛かった。だから問わなかった。誰だと聞けばあさみは乱れる。」
「やはり…気付いていたのね。」
「ああ、朝と夜と変わった服。ゴミ袋に詰められたビリビリに裂かれた服。一緒にお風呂入ったり、抱いてわかる侵入された痕。もし、子供ができでもしたらあさみは…だから病院へ行かせた。消えないとは思うけどただ、あさみにある痕を消す為に毎日抱いた。周りに犯人がいないかも探した。まさか父さんとは思ってもいなかった…いくら父さんがあさみを妬んでいても襲うなんて…ごめん、気付いてやれなかったし、守れなかった。予知して、抜け出して来れば良かった。」
祖父は、
「こんな私でも大丈夫なのか?」
「お義父様です。ほら、奈央を抱いて下さい。奈央もおじいさんに甘えたいでしょう。」
「あさみさん…。」
祖父は奈央を抱いて、
「じぃじだよ。」
と優しく抱く。
「じ…じ?」
「じぃじだ。」
にこっ。
「…母さん。」
「責めても誰も救われない。わかって?あのね、悠のキモチ、私の為に言ってくれて嬉しかった。ありがとう。私にとってかけがえのない息子よ。」
麻友美は、母は本当は思い出した恐怖から震えていることに気付く。
「…お義母さん?」
「赤ちゃん抱かして?孫だもの、抱きたいわ。」
「…はい。」
赤ちゃんを抱く。すやすや眠っている赤ちゃん。
「いい子に育つのよ?」
髪を撫でる。
帰りの車の中。ナオキはあさみに、
「強がってたね。震えてた。」
「……。」
「麻友美ちゃんは気付いていたみたいだ。」
「だって…ナオキさんに、悠に、麻友美ちゃんに、あんな真実知れたら…。」
「ごめん…父さんが襲ったなんて…気付いていた。誰かに襲われた形跡。思い出させるのが辛かった。だから問わなかった。誰だと聞けばあさみは乱れる。」
「やはり…気付いていたのね。」
「ああ、朝と夜と変わった服。ゴミ袋に詰められたビリビリに裂かれた服。一緒にお風呂入ったり、抱いてわかる侵入された痕。もし、子供ができでもしたらあさみは…だから病院へ行かせた。消えないとは思うけどただ、あさみにある痕を消す為に毎日抱いた。周りに犯人がいないかも探した。まさか父さんとは思ってもいなかった…いくら父さんがあさみを妬んでいても襲うなんて…ごめん、気付いてやれなかったし、守れなかった。予知して、抜け出して来れば良かった。」