新月の夜
兄と妹〜特別な心?〜
一月後半になったころ。麻友美と絢美のユニット、Honey Strawberry Chipsは始動する。
半月前くらいには麻友美達は自作の曲を書いて送り合い、練習していた。
打ち合わせ、一人では不安なのでみんなと一緒に行く麻友美。
顔合わせ。絢美はマネージャー(兄)と現れる。マネージャーは麻友美の声を聞くなり、

「…その声は、猫…!?」

麻友美は焦る、絢美はマネージャーのお腹を殴る。

「いたっ…!?」

お腹を押さえる。

「さぁて、打ち合わせでもしましょう。牧野、後でお説教。」

にこっ。

「う…。」

絢美とマネージャーと麻友美3人(打ち合わせくらい隔離します)

「お兄ちゃん!」
「殴らなくても…。」
「みんないるのに言っちゃ駄目。」
「いかがわしいことするからいけない。」
「…させられたんです。好きでしません。」
「なら男は変態じゃないか。」
「…私に恥ずかしい格好させて、離さないように…。みんなには黙ってるのに…言えるものですか。」
「お兄ちゃん。だから言わないで。」
「…ごめん。」
「妹さんには甘いのですね。」
「守る立場ですから。あなたが絢美と仲良くなって生き生きしてる。感謝しています。」
「私にも大切な弟がいますからお兄さんの気持ちはわかります。」
「…弟?」

絢美は、

「あの時外にいたでしょ?話し掛けた背の高い。」
「あ〜あの人!?」
「…やっぱり、弟とわかって…。」
「目が一緒だし、待ってたから。」
「信頼してる。弟もにっこり笑うし、私も笑う。いつも弟に見破られる。かわいいから許しちゃう。私は弟を守る。だから弟も私がダメなとき守ってくれる、優しく抱いてくれる。」

亜希が、男がいても?

「彼と弟は別。弟は私が守る。守らないといけないの。約束だから。」
「優しいお姉さんですね。軽蔑しなくて済みますよ。猫だけですと。」
「…恥ずかしい話はやめて下さい。」

絢美は、

「ね、お兄ちゃん、かわいいでしょ?」
「うん。」

亜希は絢美の髪を撫でる。


練習、外にも聞こえてくる。沙織達は、

「聞こえてきた。やっぱり麻友うまいね。ayaさんも、うまく交じってきれい。」
「へっくしょん…!?」

悠太はくしゃみ。誠治は、
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