新月の夜
じめちゃダメ☆」
「絢美。少し兄さんから離れられるか?」
「え…うん。いいけど早くしてよ。」

絢美はトイレで話す。

「なぁに?」
「正直に言えよ。兄さんとセックスした?」

絢美は赤くなる。

「な…何てこと言うの!?お兄ちゃんとするわけないじゃない!?そんなことお兄ちゃんに言ったの?」
「うん。」
「…亜希お兄ちゃんの性格わかるでしょ?そうなら、なぜ私?」
「僕だったら襲うな。二人でいたら妹でも。」
「私が拒否しても?」
「男の力には勝てないぞ。」
「軽蔑する。」
「そんなの気にしてたらできないだろ。」
「…。」
「絢美は兄さんに抱かれたい?」
「そんなの…。」
「兄さん好き?」
「…わからないわ。」
「否定も肯定もしない。」
「言わないで。おかしくなりそう。」
「もういいよ。兄さんに代わって?」
「…うん。」
絢美は亜希に代わる。

「何仕込んだ。…はぁ。まだ混乱してる。お前のせいだ。気になって…。」
「今日は喋れたし。次のニュースある?」
「…ああ、今度は一人じゃない。二人だ。まだ詳しくは言えないけど。絢美とは仲が良い女の子だ。」
「そっか。楽しみにしてるよ。家族も応援してるから絢美を頼んだよ。何てったってうちの姫だからな。」
「…散々いじめて最後にはまともなこと言うのだな。」
「じゃあ、ばかなこと言っていいの?絢美を孕ますんじゃないよ〜。」

亜希は赤くなって、

「ふざけるなあつき!!」
「…ほ〜ら、兄さん怒った。じゃあ切るよ。おやすみ、兄さん。話せて嬉しかった。あ〜ちゃんにも言っておいて。はい。」

切る。絢美は、

「あつきお兄ちゃんからだったね。」

言うと亜希は、

「あ〜や〜み〜。」
「ん?」

絢美は何?という顔。亜希は、この待受画面消せ。

「は?…やばっ、待ち受け、お兄ちゃんの寝顔だった!?」
「消しなさい。」
「やだ!」

奪う。

「私のベストショットだよ。宝物。」
「…おまえなぁ。いつの間に?」
「夏に…。」
「消す!」

じゃれる。

「やだ、やだ!」
「ダメだ。」

するといきなり絢美は亜希の唇を奪う。

「ん!?…はぁはぁ…何をする。」
「…初めて、お兄ちゃんにあげてもいい。」
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