新月の夜

けで平手打ち。いらいらして。あっちからは帰れ！考えろ！と諭されて、泣きながら帰った。あざだらけのカラダがジンジンして痛かった。家に帰って、泣き崩れた。弟が心配して、来た。弟は気付いていた。男の存在。私が忘れていた最初に関係を持った時から、私は、変わった。」
「何がです？」
「知らないうちに、女の色気。弟の胸の中で私は、記憶を戻した。拒絶×拒絶。弟に言われ、真実を確かめる事にした。」
「彼氏のキモチ？」
「…初めて知った。恋しくて、恋しくて、暴走したこと。ばかでしょ？はっきり言いなさいよ。って。あの後も何度嫉妬されてる？懲りなく好きな私が一番のバカかもしれないです。」

あつきは、

「いいえ、あなたはバカではありません。あなたは彼氏の言われるままにされているように見えるけど優しく包み込む人ですよ。」

電話の着信。

「彼氏ですか？」
「誰からかは交代ですから。」

出る。

「もしもし？」
「もしもし。がっかりした？今日は誠治だよ。あと３０分くらいあるから。悠も弓削も予想外の延長にがっくりきてる、」
「…あのね。マネージャーさんが迎えに行くから、華ちゃんで待ち合わせ。」
「え…。」
「お迎え付きよ。電車じゃないもん。」
「はい。悠にも弓削にも伝えておきます。」
「よろしくね☆」


電話終了。

「どうでした？」
「違う人。喋ってたひとはあの人じゃないです。」
「誰？」
「…選択肢減るから。」
「知られたくないんだ。」
「いえ、彼をそんな目でしか見なくなる。」
「確かに言い過ぎたかも知れません。」
「軽蔑しそうで。」
「しませんよ。探りたいですけど。バカと言ったり擁護したり、不思議な人だ。」


待ち合わせ場所。麻友美とあつきのが早く着く。少しすると３人が来る。

「お〜い。」

麻友美が手を振る。

「こんにちは。」

あつきは挨拶する。悠太は麻友美に、

「二人は？」

と聞く。

「先に行ってる。私は道案内。ナビついていてもいる方がわかりやすいじゃない。」

にっこり。

「…。」

悠太はきわどい顔。

「何か不服な事でも？」

弓削は、

「男と女二人きりは少しまずくないかな？」
「何で？」

誠治は、

「男と女