新月の夜
件名、
その娘は!?

本文。
その写真の娘に似た人見たことあります。〇〇県の××市にある△△というキャバクラの調理の娘にそっくり。料理が上手くて。かわいいから忘れない。彼女妊娠してるから写真ほどすらっとしてないけれど、面影がある。お腹がひっこんでいた時に見たカオに同じ。

「妊娠!?…あさみなのか?同じカオ。会いに行く!」


次の日、父親に頼んで休みをとり、書かれた地名へ、

”どうかあさみでいてくれ。”


キャバクラの前、一息つく。入る。

「いらっしゃい。あら?見ないカオ。かわいい。」
「…。」
「キスしてあげる。」

ナオキは拒む、

「…このコいませんか?」

あさみの写真。女は、

「あみちゃんよね。妊婦さん。」
「いますか?」
「まだ来てないわ。仕事終えてから来るよ。大変よ。赤ちゃんの為に朝から晩まで働くの。」
「…待たせて頂いていいですか?」

「ママ、あみちゃんの指名…。」

ママらしき人は、

「すみません、指名停止してまして。」
「あさみに直ぐにでも会いたいんだ!」

ママは、

「あなた何者?」
「…あさみを…妊娠を告げて、いなくなった世界で1番愛する人。」
「あなたがお腹の子供の父親ね。会わせられないわ。」
「いいのか、あさみは20だ!19でここに来た!未成年は犯罪のはずだ。」
「え…。」
「サバ読んだな。あさみに会って、気持ちを整理する。」
「別れを告げるのなら会わせられない!」
「結婚を申し込む為に来ました。婚姻届に判を押してある。」
「…控室にあのコのエプロンがあるわ。」
「…ありがとうございます。」


しばらくするとあさみが来る。

「こんにちは。あさみは大きなお腹。」

重そう。

「あみちゃん。病院行ったの?」
「はい。良好で。あと1ヶ月くらいで生まれるって。楽しみです。待ちに待った赤ちゃん☆」

あさみはルンルンで控室へ、ドアを開ける。

「!?」

閉める。

「あさみ!入るんだ。」
「…ナオキさん。ごめんなさい。」
「あさみ、おいで。」

あさみは導かれる。

「…ナオキさん。あの時の子供、こんなに大きくなったよ。」

ナオキはあさみを抱み込み、

「結婚しよう!」
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