新月の夜
が入ってくる。

「!?」
「…初めてまして。本多あさみと言います。」

母は、

「お腹大きい!?」
「彼女のお腹にはオレの赤ちゃんがいる。9か月になる。」

母は。

「あなた…。」
「直樹が帰ってきたのだな。」
「…女の人と。しかも若い…。」
「入れなさい。」

ナオキとあさみは入る。

「…初めまして。本多あさみと言います。」
「君は年はいくつだ。」
「…20です。」
「息子の子供か?」
「…はい。」
「信じられん。息子が19や20の娘を妊娠させるなんて。他の男の子供で財産目当てではないのか。」

あさみは涙。ナオキは、

「父さん!」

涙のあさみに、

「あさみ、落ち着こう。休むんだ。何とかする。」

ナオキはあさみを部屋に。

「あさみ…大丈夫だ。気にするな。」
「……。」

ナオキはあさみにキス、

「ここにいるんだ。お腹に障るといけない。あさみはオレのお嫁さんだ。」


「父さん!何て事言うんだ。彼女と寝た!彼女の処女を奪ったのはオレだ!一度の行為で妊娠させた。彼女が16の時から付き合っている。彼女は俺を見つめて告白した。出会ったその日に。真っ赤で、男をそれまで知らなかったコがだ。…もう離れたくない。彼女は半年前、オレに妊娠を告げた日、いなくなった。…浮かないカオをしたから。呪いを恐れていた。やっと見つけたのに!昨日やっと見つけたのに、また離すのか…半年かけて探したのに。残酷だよ!昨日初めて父さんの事を知ったんだよ!」


ナオキは部屋に戻る。

「あさみ……あさみ!?」

あさみがいない。机に指輪が置いてある。

”ナオキさん…大好き。さようなら。”

「あさみ!!」

ナオキは走る。


あさみは泣きながら歩いていた。お腹をさすり、

「…このコを身ごもってはいけなかったの?」

そこへ、

「大丈夫?」

女の人。あさみより少し上?

「…。」
「?」

女の人は

(…あれ?どこかで見た事あるような…)

「泣かないで?」

あさみはうなだれて、

「このコを身ごもってはいけなかったの?私と彼は不釣り合い。もう会えない。一生に一度だけの運命だと思っていたのに…。」

女の人はあ
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