快楽の代償〜結婚記念日〜
『ただいまー!』
いつも通り、機嫌良く帰って来た夫に、
「お帰りなさーい!」
いつもと変わらず彼を迎える私。
『おっ!今日はごちそうだな?
しかも俺の好きなモノばっかりじゃんか!!!
何かあったのか?』
ヤロー、すっかり忘れてやがる。
「あぁ、今日は結婚記念日でしょ?
だから、あなたの好きな物いっぱい作ったの。」
もっと怒りがこみ上げてくるかと思ったけど、予想通りだっただけに、怒りは全くといっていいほど感じなかった。
『そっか、結婚記念日か………って、えぇっ!?』
夫は、射るような目でカレンダーを見た。
もう穴が開くのではないかと思うくらい。
どれだけ見たって今日という日は変わることないのに・・・
『1月26日…
あぁぁぁぁ!!!
ママッ、ごめん!!!忘れてた。』