普通の恋人

しばらく経ったある休日、

私は一人で街に出ていた。



ふらふらと駅ビルの中を回り、

何となく服を見ていた。

可愛い服はたくさんあったけど、

どれも自分には不釣り合いな気がして

何も買わなかった。



派手な服は派手な子が、

地味な服は地味な子が、

私みたいな普通の人間は

当たり障りのない、無難な物を選ぶのがいい。

そうすれば無駄に目立ったり、

ダサいと陰口を叩かれる事もない。


< 21 / 29 >

この作品をシェア

pagetop