【続編】カゴの中身
この家のルールとか、人の痛みとか。



この意志、絶対曲げないから。



「わかった。ずっと頑張って来たご褒美だと思ってしばらくゆっくりして来い」

「ごめんね、雷さん…」

「俺も留宇に頼りっぱなしだからな。ケータイは繋げとけよ?毎日電話する」

「うん、じぁ…よろしくね?下の子達が寝るのは8時だからね?双子は9時。善のこと…本当にお願いします…」



涙出てきちゃった…。



あたし、間違ってるかな…。



ポンポンッと頭を撫でられ、雷さんの大きさを再確認した。



「俺が耐えられねぇかもしんねぇな」

「雷さん…」

「美衣、あんまり泣くなよ?留宇を休ませてやれ」



やっぱり大好きだ…。



じゃあ…行ってきます。



雷さんがホテルに連絡してくれて、美衣と車で向かった。



「お待ちしてました、奥様」

「急にすみません」

「いえ、ご案内いたします」

「あっ、ちなみに別居とかじゃないんで!!子ども達にお灸を据えるための家出です!!」

「ははっ!!社長夫妻があれで不仲だというなら家はとっくに離婚してますよ」



よかった…。



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