あなたへ
私はこの9人の中だけでは素の自分でいれた。


卒業式の前日。


「ねぇ〜心。」



「なんぢゃい、あやか。」


あやかは私と同じでさっぱりしててサバサバしてる子だ。



「もう卒業とか考えられなくね〜?」



「だよな〜、ウチ人見知りだから友達できなさそ〜」


ホントにできなそうだ。


「いや〜、心美人だし平気っしょ」



ゆみが話にすかさず入る。



「てかーなんで全員高校バラバラなんだよ〜」




「しょーがないじゃん、田舎だから親の送り迎えの都合もあるしさ〜」


この村にバスなんて一日二回しかこない。


だから車かバイク位しか交通手段がない。
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