あなたへ

「父さーん、母さーん今日の夕ご飯なにー?」



母と父は共働きでいつも帰りが同じくらいなので



いつも二人で並んで仲良く夕ご飯を作っていた。



この当時私の両親は28歳で、


とても中学の子供がいるように見えない。




私は二人が自慢の両親であり、


理想のカップルだった。



「んー?今日はお前の好きなすき焼きだそー。」


父さんが笑顔で言う。



「もー、あんたはテレビばっかり見てないで


たまにわ手伝いなさい。」



しつけの厳しい母さんが私に一喝する。



「はいはーい、何手伝いますかー?」




「ああー、白菜切って!!」





こうしていつも三人で仲良く料理をしていた。




休みの日もよく家族で出掛けたりしていた。




とても毎日が楽しかった。



隣には優しい父さん



そして厳しいけどいつも私を心配してくれる母さん。




これほど幸せな生活はないと思っていた…。
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