僕らは知らなかったから



こぼれた味噌汁を片付けながら、
笑顔で皆の言葉に応える。

普段あまり喋らない子や男子まで
凪沙の事を構う。

これじゃあ更に逆効果。
悔しくてうちはだんだん雑巾で
吸い取られていく味噌汁を見てた。


「凪沙、早くジャージぬぎな!
洗ってきてやるで」

「ああ、いいよ。自分で洗うから!
それより私の給食やっといてよ~」

「服より食べ物ですかw
わかったよ~」



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