治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
「遠回しに田舎もんと言われてる気分です。それにしても、グリフェンドール凄いですねぇ。芸術的な街というか」
「そうだね。芸術的というのは合っているな。確か街の創立者が、街の発展を願い、名のある彫刻家を雇って完成させたらしいから」
「芸術の街というやつですか」
「ここはまだ序の口だ。東側には、それこそ彫刻、絵画、宝石で埋め尽くされた貴族専用の街があるから」
彼の言うことには、へえと言ってしまう。
ここより凄いとは、私のちっちゃな頭では想像出来ない。
たった一日で着くような街ですら異世界となるなら、そちらはもう異次元となりそうな。
「楽しそうだね」
「はい。ここを見るのもそうですけど、知らないこれから行ける場所を想像するのも楽しいです。
どんな風に私をびっくりさせてくれるんだろう、って」