治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
アリスちゃんは小さい。繰り返すが、小さな女の子だ。
どれぐらい小さいかと言えば、私の胴体にすっぽり収まるほどで。
そのとてつもなく愛らしい女の子が。
「ユーリお姉ちゃん、おはよー」
私に甘えている。
女だ、私は女。
でも女だからこそ、子猫を見た時にキャーキャー言ってしまうわけであって。
こう抱きつくアリスちゃんにデレデレしてしまうのはやましい気持ちがあるわけでない。
可愛いものを愛でて何がいけないっ、可愛いものが甘えてくるのだからこのデレデレは許される。
「おはよう、アリスちゃん」
撫でながら言えば、気持ちよさそうにしてくれるアリスちゃん。
しばらくこれは離れそうにないとは、力が入った小さなおててから知る。