治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
腰の治療に専念した。
痛む患部に手を当てて、治れ治れと思えば痛むところが治るらしい。
ただ、完璧ではないために念のためと本などで読んで学んだ、薬草を調合した薬も患者にはあげているけど。
「おばあちゃん、また薬出すからきちんと飲んで下さいね」
木で作った簡易椅子から立ち上がり、薬が置いてある棚まで歩く。
小さな小屋内部は全てが木製。
ログハウスとは聞こえはいいけど、中は少し散らかっている。
狭いため、物が溢れてしまうのだ。
医療道具――だいたいは薬草や調合する道具で占められて、日用品の方が少ないかもしれない。