Love....really?


アタシと空は
午後の授業には出ず、
そのまま帰った。
空の家に直行。


しばらく何も話さずに
ただ歩いていた。
周りは静かで
誰もいない。
聞こえるのは二人の
靴の音だけ。
「俺さ、」
先に口を開いたのは
空だった。


「見てたんだ。
さっきの水とこころの
やり取り。」
「うん。」
「だから追っ掛けて
家に呼んだ。」
「うん。」
「水と、どんな関係?」



その質問には
言葉が詰まった。


アタシと坂上 水は
どんな関係なの?
それ以前に
関係というものが
あるの?


「特にない。
前に一度あったことが
あるだけ。」
「そうか…。」
空はアタシの答えを
さらに追求するわけ
でもなく、
ただ聞き流したように
思えた。


「ついたよ!」
坂上家は
結構大きくて
綺麗だった。


「入って、入って!」
空に手をひかれて家に
入る。
さっき空に
抱きしめて
もらった時と
同じ匂いがした。




空の部屋は
シンプルで綺麗だった。
アタシはベッドに
寝転んで
目をつぶっていた。
空の優しい匂いがした。




そして
そのまま
眠ってしまった。




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