Love....really?
目が覚めると
外は少し薄暗かった。
目をこすり
ぼんやりとしていると
空がカルピスを
持ってきてくれた。
「水、帰ってきたよ。」
「…うん。」
「会わないの?」
「近寄るなって
言われたから。」
すると空はアタシを
ひっぱり、
隣の部屋まで連れて
行った。
「あーにき!
お客さん!」
空がトンッと
アタシの背中を押し
前へ出す。
「…アンタ……」
何て言えば良いか
わからなかった。
とりあえず
視線をそらし、
下にうつむく。
「あ、俺さ
ちょっと夕飯つまんで
くるわ!」
そういって空は
アタシ達二人を
部屋に残して
行ってしまった。
…気まずいなあ。
人と接する時
こんなに
気をつかったのは
初めてだ。
いつも普通に
自分の思ったことを
口にする。
何も思わなければ
口にしない。
ずっとそうしてきた。
だけど、
今は
何か話さなきゃ
と思い、
頭がいっぱいだ。
「今日は
言い過ぎて悪かった。」
坂上 水は
アタシに謝った。
頭を下げて謝った。
「別に……。
ねえ、嫌い?」
「え…?」
「アタシが嫌い?
アタシが邪魔?」
アタシの口から出る
言葉一つ一つは
心【アタシ】の
叫びだった。