Love....really?
「俺がアンタを
嫌いだったら
何かあるの?」
坂上 水は
冷たくそう言う。
「…嫌われたくない。」
「え?」
「坂上 水には
嫌われたくない。」
アタシがそういうと
坂上 水は急に
笑い始めた。
その笑い方は
面白がっている
笑い方だ。
肩の力が
すうっと抜けた。
「なんで
フルネームで呼ぶの?」
「だって
なんて呼べば良いか
わからないから。」
「水でいいよ。」
水は笑い過ぎで
涙を浮かべていた。
どんなに笑っていても
水の目は冷めていた。
「別に、アンタのこと
嫌いじゃないよ。」
「…本当に?!」
「うん。
人見知り激しいから
人とあんま関わりたく
ないんだけど
アンタは面白いから
良いや。」
なんだか特別扱いを
してもらった気分で
嬉しかった。
アタシ達はそのまま
いろいろな話をした。
ギターのこと。
空のこと。
学校のこと。
時間を忘れて
話をした。