Love....really?
しばらく
歩いて家に着いた。
「ありがとう。」
頭を下げて
家に入ろうとすると
洋服の裾を掴まれた。
「…?」
空は真剣な顔をして
真っ直ぐにこっちを
見ている。
「もう泣かないで。」
そう言う空の顔は
切なそうだった。
「こころは
笑ってたほうが
いいよ。
泣いてるこころは
らしくない。」
「うん。」
なんて言ったら
わからず、
頷くことしかできない。
「泣きたくなったら
俺んとこ…来てよ。
いつでも
あけとくから。」
「うん。
ありがとう。」
空の優しさは
またこころを
笑顔にさせた。
こころは
段々と感情を
素直に出せるように
なってきた。
「じゃあな。」
その言葉に
軽く手を振りかえす。
帰っていく空の
後ろ姿をしばらく
見送って
家に入った。