恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
「えっ…じゃあ。初めから、何もなかったんだぁ?」

「天ちゃん昔ね、姉ちゃんの親友と…付き合ってたんだぁ。その話したら…やっぱムリって言われちゃった」

月ちゃんは、寂しそうに笑う。

「そっ…か。知り合いの妹だから?」

「さぁ?わかんない。あ~あ、玉砕だよ。ムリとか言われたら、もう顔合わせて話せないよ」

それにしても…マトモな一面もあるんだぁ?

天ちゃん先輩って、ますますよくわからない。

しかも、絹川くんには黙っとけ的な顔するなんて、何かあるのかな。






「お~い!オンナ」

…オンナ?

廊下から大きい声がする。



見てみれば、廊下の窓からうちの教室に顔を覗かせる

天ちゃん先輩が、そこに見えた。




うわっ。

朝から会っちゃったし。



「月ちゃん、呼んでるよ?」

「あ~、私もムリ。合わす顔ないよ」

月ちゃんは頭を抱えて机に突っ伏してしまう。



そんな間にも、廊下で暴れる天ちゃん先輩。

「オンナ~っ、早く来いって!」

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