恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
「あ…。私、寝てたんだ」

「寝てたな。ココ、よだれ垂れてる」

口元を指差し、ニッて笑う。

「うそっ!?」

慌てて手をあてると、肌に冷たさを感じない。

「あれぇ…どこ?」

「顔貸せよ、拭いてやる」

絹川くんは私に顔を近づけ、そのままキスをした。


唇で唇の周りを優しく愛撫する。

手を握られ…椅子に座ったまま、だんだん仰け反っていく私の上半身。



本当は…

よだれなんて出てないんだって、途中で気付いた。

彼は、何かのきっかけを作っては、少しずつ私の中に入り込んでくる。



絹川くんに…

溺れそう。





「おい、お前ら!教室で何やってる」

突然教室の外から聞こえた声に、ビクッと体が震えた。

絹川くんはキスを止めると、私の体を隠すように、机に座る。

「何って…、カノジョを誘惑中」

この絹川くんの声。挑発的な顔をしてるのが目に浮かぶよ…。

相手は先生だよねぇ。

「お前なぁっ、学校でそういう事していいと思ってるのか!?」

うわ、怒らせてるしぃ…。

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