恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
ヘンだよ。

「あの流れなら、生意気なオンナ…とかって、言う場面だよ?」

「…まぁな。そういう強さ、オレん中にはないからさ。…羨ましかったんかな」


…へ?

絹川くん、十分しぶといし…強いよね。

でなきゃ、ヤンキーできないし?






「そんな目で見んなよ…。弱いって、オレなんか。いつも、その弱さを隠す為に、強がってるだけだし」

それって…本心なのかな。

絹川くん…?





「さやといると…安らぐ。不思議だな…こういう気持ちになったの、初めてだ」

そ…うなの?

視線が絡み合い、甘い雰囲気に包まれる。

でも、家までもうすぐ。

キスは…また、後で。だよね?



「あ、もうちょっとでうちなんだぁ」

タタタと走り、振り返ってニコッと微笑むと、私が避けたのがわかったみたい。

「あっそ」

って言うと、その後は何も言わずに笑みを含んでるだけだった。





ドキドキ。

うちに…

誰もいませんように。




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