恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
ガチャ

鍵を二つ差し込み、ひねって開ける。



お兄ちゃんいつも一つしか鍵閉めないんだ、だから多分家にいない。

そっと扉を開く。

玄関に靴が…



ある。





うわ…、いるよ。

どうしよう。



私の後に続き、後ろから無理やり入ってくる絹川くんを振り返る。

「お兄ちゃん…いるんだけど、いいかな」

「おー、別に?挨拶しとくか」

絹川くん、勝手に家にあがり、リビングの方へ抜けて行く。

「ちょっと待って、私も行く…」

靴がうまく脱げず、一人玄関でもたついてると…

リビングから荒々しい声がした。





「何だ、てめぇ」

うわ…ヤバ。お兄ちゃんの声だぁ。



急いでリビングに走って行く。

「お兄ちゃんっ、ヤダ…」

…あれ?




絹川くんとお兄ちゃん。

二人してソファにもたれて楽しそうに喋ってる。

「お、さや!」

お兄ちゃん、ニコニコ笑ってご機嫌さん。

「…お兄ちゃん。怒らないの?」

「怒るぅ?何でだよ」

「だって…男友達連れて来たしぃ」

「あ、コイツ?」

お兄ちゃんは、絹川くんを親指でさす。



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