恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
目の前に迫る絹川くんの、少し開いたシャツから、たくましい胸元がチラリと覗く。

ドキリと跳ね上がる心臓。

嫌っ!そんなのに色気感じたりしないからぁ~っ。

バカバカバカ。しかも私も何でドキッとかしてんのよぉ。

ドギマギしながら、ギュッと目を閉じる。


「さっきの続き…」

絹川くんはフッと微笑み、唇が触れそうになる。

吐息を感じた瞬間、絹川くんが仰け反った。




「当麻ぁ~、いい度胸だなっ。言ったそばからコレかよ。さやに近づくなぁ~っ!」

「勘弁して下さいよ~。ムリっしょ、こんだけ綺麗なのに、手ぇ出すなとか」

お兄ちゃんに上からおでこを押されながらも、ニヤリと笑って余裕綽々の絹川くん。

「まぁ…オレの妹だからな?美人で当然だ。ついでに頭も良くてな、性格もいーんだよ。

オレが寝坊しかけてたら、お兄ちゃん起きてよ~。学校遅刻したらダメだよとかってな毎朝声かけてくれんだよ。わかってんのか?当麻」

お兄ちゃん、言ってる事がよくわかりません。


< 162 / 390 >

この作品をシェア

pagetop