恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
「え…っと」

わかってたけど。今更…?少し恥ずかしい。

「トーマ、って言ってみ?」

顎を摘まれ、目を細め私の反応をうかがってくる。



う…。

意地悪。

ドキドキして言えないよぉ。

頬がどんどん熱くなってくる。




「…だってぇ」

「だってとか、言うなよ。家入んの遅いと、また兄貴が来るぜ?」

それは…ヤダ。

もう邪魔されたくないよぉ。





彼を見上げ、思い切って口にする。

「…トーマ、くん」

「何なん?くん、いらね~し」

ニヤニヤ笑って、私の顎を指でなぞる。

う~…。



これ以上、耐えられなくて唇を噛み締めてると、

突然、頬ずりしてくる彼。

ひゃあ~っ、頬ずりなんか…何年ぶりっ!?余計恥ずかしいよぉ。

「コラぁ、何でこんな柔らけ~んだよ。ほっぺたも可愛すぎだな。そのうちオレが、全部戴くから」

絹川くんは顔を離し、ニヤニヤ笑って私のほっぺを摘む。



< 164 / 390 >

この作品をシェア

pagetop