恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
‐数日後‐





「ねー、月ちゃん飴食べる?」

「うん。いるー」

当麻くんの上着の胸ポケットに、この間もらったキャンディの花束を突っ込んでいた。

あれからずっと上着は私の椅子にかかったまま。

もう衣替えしたし、上着は必要ないんだけどね。

ずっと持ってるわけにも行かないしぃ、クリーニングに出して…家に置いておこうかな。

部屋にかけるのもいっかぁ。お母さんが、誰の制服!?って驚きそうだよね。




「こら~、さや。また絹川当麻の事考えてる?」

「へへ~、バレたぁ?」

「わかりやすぅ。もー」

月ちゃんにまたノロケてると、教室の外から私を呼ぶ声がした。



「さやちゃん!」

「鶴くん。久しぶり~」

「特に用事はないんだけど、たまたま前通ったからさ。最近どう、絹川くんとうまくいってる?」

「うん、まあねぇ」

「へぇ…なら良かった」

「ね、今日当麻くん学校来てた?」

私がそう言うと、鶴くんの表情が曇る。

…来てないんだぁ。



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